地産のお酒

酒造りに使用する米の8割が宮城県産、2割が蔵元がある加美町産を使用しています。
全行程で伏流水(湧き水)を使用しており、地元の水・米・人で地産のお酒を造っています。

70年以上続く伝統製法

中勇酒造店では、お酒を蒸す工程において伝統的な製法を今でも守り続けています。
昨今スチームで蒸す酒蔵が多い中で、中勇酒造店は和釜にこだわり普通酒から大吟醸まで全てのお酒を大吟醸と同じ手間暇をかけ醸し、完全手作り少量仕込みの酒造りにこだわっています。

五感を研ぎ澄ませた酒造り

データ通りだけでは私たちの目指す「酒」は再現できないため、手間暇をかけて、感覚を大切にし五感を研ぎ澄ませた酒造りを行っています。

清酒の製造工程略図

酒造りの工程

清酒の製造工程略図

米と水

仕込み水

洗米から仕込みまで「奥羽山系伏流水」を使います

当蔵が位置する加美町は、宮城の県北を流れる鳴瀬川の中流に位置し、西方に奥羽山系の舟形山を望みます。蔵から6kmほど離れた採水地より汲み上げた「奥羽山系伏流水」は中軟水の柔らかい水質が特徴で、綺麗で優しい酒質の源です。弊社の商品は洗米から仕込みまで全てにこの水を使用しています。

洗米/浸漬(しんせき)

当蔵の酒造りで杜氏が最も大切にしているのが浸漬の工程です

精米後の米に残っている米ぬかを、水で洗ってきれいに取り除きます。その後、米を水に浸して適切な量の水分を与えます。米は同じ品種でも、産地やその年の作柄、精米後の米の水分量などによっても吸水具合が異なってくるため、つぶさに米の様子を観察しながら、慎重に浸漬時間を調整します。

当蔵の酒造りで杜氏が最も大切にしているのは、浸漬の工程です。水がお米に染み込んでいく様子は、データだけではなく、五感を使い見極める事が重要です。
この行程で失敗すると、後の工程で素晴らしい管理をしても、酒の味が良くならないのです。

蒸し/麹造り

蒸米/放冷

「直火和釜蒸し」にこだわり、普通酒から大吟醸まで全てのお酒を大吟醸と同じ手間ひまをかけています。

洗米・浸漬した米を、蒸気で一気に蒸しあげます。外は適度に硬く、内がふっくらやわらかい「外硬内軟」と呼ばれる状態を目指し、均一に仕上げます。蒸米の状態を把握するために、検蒸(けんじょう)と呼ばれる検査を行います。蒸米をひと握り手に取り「ひねりもち」を作って、杜氏自ら五感で確かめています。

昨今スチームで蒸す酒蔵が多い中で、中勇酒造店では直火和釜にこだわり、普通酒から大吟醸まで全てのお酒を大吟醸と同じ手間ひまをかけ醸し、完全手作り少量仕込みの酒造りを行っています。

麹(こうじ)造り

中勇酒造の理想であるキレの良い味わいを実現する「突きはぜ麹」

蒸した米を、日本酒の元となる麹にする工程で、「製麹(せいきく)」とも呼ばれます。
麹菌を米に付着させ、米の中で麹菌を繁殖させます。質の良い麹になるかどうかは、日本酒の質を左右してしまうほど重要な工程です。

中勇酒造の理想であるキレの良い味わいを実現する「突きはぜ麹(麹菌の菌糸が米のところどころに生え、かつ内部まで深く食い込んでいる状態)」を目指します。二昼夜にわたって作業を行い、じっくりと麹を育てていきます。

酒母・醪(もろみ)

酒母造り

酒母を手作業で造りあげ、
優良な酵母を丁寧に増やしていく「速醸造り」

酒母とは、アルコール発酵を促す酵母を大量に増殖させたもの。
麹と水を混ぜ合わせたものに、酵母と乳酸、さらに蒸米を加えます。一般的には、10日から2週間で酒母が完成します。

仕込み・醪(もろみ)管理

香りと旨味を引き出す長期低温発酵の基本「三段仕込み」

酒母をもろみタンクに入れ、麹、蒸米、水を加えて発酵させます。発酵には約3週間から1カ月かかり、日本酒の元となる、発酵した状態を「もろみ」と呼びます。
もろみタンクの中に麹、蒸米、水を入れる際は、全量ではなく3回に分けて、ゆっくりと発酵させることが大切。これを「三段仕込み」といいます。

上槽/濾過/火入れ

上槽(じょうそう)

発酵期間が終わると、もろみをしぼって(圧搾)、日本酒と酒粕に分ける「上槽(じょうそう)」が行われます。
いつどのタイミングで酒をしぼるかは、日本酒の味を決めるうえで非常に重要。それぞれの酒蔵や日本酒の種類によって変わるほか、成分分析値などを元に決定されます。

濾過(ろか)/火入れ

しぼったばかりの日本酒には、細かくなった米や酵母等の小さな固形物が残っております。それらを除去するため、濾過(ろか)します。その後の加熱処理が「火入れ」です。
繊細な加熱処理を行うため、火入れ機は中勇酒造オリジナルで製作したものを使用しています。加熱処理することによって殺菌され、安定した酒質を保ちます。

貯蔵/瓶詰め

貯蔵

約3ヶ月から半年かけて貯蔵・熟成

火入れの後、熟成させるために貯蔵します。約3ヶ月から半年かけて貯蔵・熟成された日本酒は、まろやかな味わいに変化。熟成した原酒を、各銘柄に合わせてブレンド(調合・割水)していきます。

瓶詰め

いよいよ日本酒造りも最終工程です。アルコール度数を調整したお酒を瓶詰めした後、もう一度火入れをし酒質を安定させ、検品・ラベル貼付して出荷されます。

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